たそらぼ

日頃思ったこととかメモとか。

自作キーボード初体験で、ErgoDashを自作した

遊舎工房さんでErgoDashを作ってきました。
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きっかけ

最近自宅でコードを書く頻度がだいぶ増えていたので、そろそろ良いキーボードを買うかと思い、いろいろ高級キーボードをみていました。
ただ、デザインや打鍵感がなかなか気に入る物がなく、どうせだったら流行りのエルゴノミクスキーボードを自作するかと、秋葉原の遊舎工房さんで早速作ってきました。

できたやつ

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文字シールを貼る前の状態になります。左右をTRRSケーブルでつなぎ、マイクロUSBケーブルでPCに接続すると使える感じです。

作るのに必要なものと時間

自作キーボードが初めてだったので、店員さんに聞きつつ、まずは最低限必要なものをチョイス。

あと、追加で購入したもの。

  • キートップシール(無刻印だったので。2セットなのは貼り間違えたから。) 1980円×2
  • マイクロUSBケーブル(PCとつなぐやつ) 500円くらい
  • 作業スペース代 1500円
  • カラフルにする用のキートップ(5個入り) 900円弱×2
  • Pro Micro(キットのやつを一個ぶっ壊したので) 1080円

合計で3万円弱くらいでした。

ErgoDashの想定所要時間は5時間でしたが、私は10時半入店で18時までやっていたので、お昼休憩を考えても6時間半くらいかかりました!

作り方

基本的には、Build Guideを読みつつ、自力で作っていく感じになります。
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遊舎工房さんの作業スペースで作成したので、分らないところは店員さんに聞いたりサンプルを見たりして進めます。

ちなみに、ダイオードやスイッチなどははんだ付けが必要になります。はんだ付けとか何年ぶりだ...

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はんだ付けでダイオードをつける

注意したほうがいいなと思ったこと

ビルドガイドを読んでいこう ~Pro Microの取り付け順をミスって爆死~

最初によくBuild Guideを読み込んでおかないと、ふつうに失敗するので注意が必要です。

自分の場合は、間違ってスイッチのはんだ付け前に、Pro Microをはんだ付けしてしまいました。

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Pro Microとキースイッチの位置関係

Pro Microは24本も足があるため、「まぁ普通に考えてキレイに取るのはキツいでしょ」ということで、店内がお通夜ムードになりましたが、気を取り直して外してみることに。
片方はなんか奇跡的にきれいに取れたんですが、もう片方は、はんだの残りが引っかかってしまって取れず、ニッパーでむりやり取る羽目になりました。

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なんとかとりはずした残骸

加えて、Pro Microのはんだ付けしなくていいところまではんだ付けしてしまい、壊れても交換できるPro Microのいいところを台無しにする結果に。

組み立てる前によくビルドガイドを読んでおいて、

  • 何をしてなにをしないのか
  • どういう順番で行うのか

は頭に入れ、手順間違いによる失敗リスクをなくしておきましょう。

キートップ選びは慎重に

無刻印キートップを選んぶと文字シールを貼ることで刻印有のキートップに変えることができます。このやり方だと、刻印有のキートップより安い...んですが、このシール貼り作業がしんじられないくらい面倒くさい。
組み立ての時間とは別に、下リンクのキーマップを見つつ、3時間くらい貼ってました。
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困った点は

  • 英字キー配列が頭に入っていないので、シールの位置があっているか確認に時間がかかる
  • シールが小っちゃいのでつらい
  • 写真など、パッと見て分かるキーマップがない(ネットに上がっている写真はキーマップがカスタムされている可能性があるので)。

Build Guideの写真を参考に貼っていたところ、「あれ、なんか微妙にキー配置違うくね?」と後から気づきました。よくみるとBuild Guideの写真のキー配置がデフォルトと微妙に違うやん!選んだキートップが行によって高さが違うタイプだったので入れ替えもできず無事失敗...。
そういうわけで、もう一枚シールセットを買うことになりそうなので、費用とかかった時間を考えれば、大人しく刻印有を買ったほうが賢かったなと思います。

ただ、無刻印だとお店によってはキーを一個ずつ単体で買えるので、自分の好きな感じにキーの色などがデザインができ、よりオリジナルのキーボードができます。せっかく作ったので、こだわれるところはこだわり切れるのがすごくうれしいです。
また、シールを貼る前に、紙に貼った後のできあがりイメージを書いておき、それ通りに貼ることでかなり失敗リスクを下げられると思います。

良かったところ

思っていたキーボードが手に入る

軽いうち心地のキーボードが欲しかったのですが、思っていた通りのキーボードができて大満足です!デザインも北欧っぽい(?)自分好みのものにできました。
お金はちょっと予定より高くはつきましたが、工作失敗に寄るところも多いですし、だいたいHHKBやRealforceと同じくらいの価格でエルゴノミクスキーボードが手に入るなら全然アリかなと思います。

既製品よりメンテナンス性が上がる

自分ではんだ付けしただけあって、使っていく中で壊れてもすぐ直せます。キースイッチくらいならケースを外してはんだを付け替えればいいので、すぐに取り替え可能です。
しかも、ファームウェアの書き込みも自分でできるので、キー配置のカスタムが可能なほか、組み込み系のソフトをどんな感じで入れれるのか学べるところもとても良いです。

ちなみに、キースイッチの総とっかえとかも一応できます。が、はんだを外すのが大変(Ergo Dashだとはんだ箇所が70キー×2箇所)なので、小指とか端っこのキーを違うものに変えるくらいの規模感になると思います。

電子工作・組み込みソフトの勉強になる

最近は色々面白いセンサーなどが出てきているので、AWS IoTなどに食わせるのに電子工作にチャレンジして見たかったのですが、はんだづけは中学校以来だったので、足踏みしていました。今回、だいたい300箇所くらい自分ではんだ付けして、ちゃんと動くものができたので自信になります。
また、キーボードのようなデバイスにどんな感じでファームウェアが書き込まれるか実際にやって見て学べるのもとても良かったです。特に、ウェブ系やデータ系の方だと組み込み系は触らないと思うので、入りにはとても良いと思います。

まとめ

  • 自分好みのエルゴノミクスキーボードが手に入る
  • 直せる
  • 電子工作、ファームウェアの書き込みも学べる

ところができて3万円に収まるならとても良い投資でした!

そして何より、動いたら本当に嬉しい!丸一日かかったし、しかも一度は失敗の危機にあっただけあったし、愛着が違いますね。
このキーボードと一緒に、これからもどんどんコードを書いていこうと思います。

追記(2020/2/29)

キースイッチを変えた記事も書きました。
tasotasoso.hatenablog.com